この世界に入ったきっかけは、もともとは父親が鍼灸マッサージ院をやっていたことの影響もあり、親の勧めでなんとなくでした（笑）しかし初めて働いた接骨院で、高齢者の方々を施術させていただく機会を多くいただいたことで、なんとなく自分のやりたいことが見えてきました。

当時知識も経験も浅い私に対して、接骨院に通っているおじいちゃんおばあちゃんは一人の施術家として接してくださり、たどたどしい私の話をじっくりと聞いてくれました。初めて一人の大人として認めてくれてるんだなと思えた瞬間でした。

それからもっと高齢者の方々の役に立ちたいと思うようになり、介護付き有料老人ホームで機能訓練指導員として働くことにしました。

そこで出会ったのは接骨院にくるような患者さんとは全然違う方たちでした。

脳梗塞の後遺症やパーキンソン病、認知症などの影響で一人では生活することが難しい方たちと接することは介護業界の知識がなにもない私にとってかなり衝撃的でした。

しかし少しでも自分の事は自分でやりたいとリハビリを歯を食いしばって頑張る姿を見て私も精一杯の手助けをするためにたくさん勉強し、なんとか助けになりたいと仕事に熱中するようになっていきました。

一年が経った頃越谷の新しい施設の立ち上げに参加できることになりました。慣れてきた環境を離れる事に不安はありましたが、自分の経験が活きるならと異動を決意して越谷にやってきました。

そこではリハビリ課の職員は私一人だけからのスタートで、最初のうちは慣れない仕事に四苦八苦しましたが周りの協力もありなんとか続けることができました。

どうしたら施設をもっとよくしていけるのか、介護とはどういうものなのか、お酒の席で熱くなりすぎることもしばしばでしたが、この施設で立ち上げから働けた事は今でも私の誇りです。

オープンから三年間経ちスタッフとの絆も深くなり、入居者の方たちに頼りにしていただいている実感もあり、充実した毎日でしたが、ひとつ思うところがありました。

それは、施設に来る前にこの方たちに出会っていればもう少し長く家での生活を続けさせてあげる事ができたのではないか。という想いです。

‘‘この施設にきてよかった”と言っていただける様に頑張ってきたつもりだし、事実そう言って頂ける事もありましたが、やっぱり皆が共通して思っているのは‘‘家が一番いい”だったのです。

‘‘家にいたいけど一人では暮らせない”から施設に入居されてきた方々にもっと早く出会うことができていたら、、家にいるときにその環境にあったリハビリをしてあげられていたら、、そんな想いから自分で訪問リハビリ鍼灸院をつくろうと思ったのです。

その為に４年間お世話になった会社を退職し、鍼灸接骨院で勉強しなおし、実家の鍼灸院で訪問施術の勉強をし、この度越谷で訪問名鍼灸をはじめるに至りました。

まだまだ一人の小さな鍼灸院ですが、ゆくゆくは越谷の在宅医療の一旦を担っていけるような治療院になれればと考えております。

私のモットーは‘‘できる喜びをともに。心と身体のリハビリで、笑顔の毎日を”です。

病気になってしまったけど、このまま歩けなくなるのは嫌だ！家での生活を少しでも長く続けたい！そういう思いの方の手助けができるよう頑張ります！一緒にがんばりましょう！

長くなってしまいましたが最後まで読んでくださりありがとうございました。